犬が足を痛がる原因と治療方法【獣医師解説】

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犬 足 痛い

今回は犬が足を痛がっているっていうことについて
解説したいと思います。
プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

犬が足を痛がる大まかな原因

犬が足を痛がる大まかな原因として

・骨の問題
・関節が痛い
・筋肉自体が痛い
・体の内部(リウマチ)
・神経的な痛み
・外傷(足の裏にけががある)

などがあります。

犬が痛がる原因と治療方法

骨折

骨や関節が痛い原因は

・関節炎
・骨折
・脱臼
・骨炎
・腫瘍

などが考えられます。

骨折だったら整復しないといけないです。
関節の痛み自体が問題の場合は
その痛みを抑える治療を行います。
関節炎だったら安静にして消炎剤を使って時間をかけて経過観察する必要があります。

脱臼だったら外れた関節を元に戻してあげて
安静にして経過観察して痛みが消えるのを待ちます。

骨炎だったら消炎剤を使って痛みを抑えます。
腫瘍だったらその腫瘍を手術で取り除くか
抗がん剤を使って治療をします。

こんな感じでその原因に合わせた治療をしていきます。

とはいえ、全体的には消炎鎮痛剤をうまく使って
治療を狙っていくことが多いです。
当院でよく使うのがこちらです。
動物病院でよく使う消炎鎮痛剤

高齢になってきて
慢性的な関節炎になった場合には完治は難しいです。
消炎鎮痛剤に加えて
栄養的な補助とかサプリメントを併用して対処することが多いですね。

肉球の間をケガしているとか皮膚に傷があるなどの外傷の場合には
それに対する治療をして、治ったらそれで完了という話になりますね。

あと神経の病気として
中枢的な問題がある場合もあります。
たとえば脳に問題があって
それによって手足の動きが悪くなる場合もあります。
他にも頸椎という首辺りに異常があることで
手足の動きが悪くなることもあります。

他にも腰椎の神経に異常があって
後肢の動きが悪いとかもあります。

こんな感じでいろんな場所に原因が発生しますから
丁寧に診察して治療反応を見ながら
異常な場所を特定していくことが多いです。

あと大事なのはどういう状況でどういったときに
痛みの症状が出たのか?です。
これは診察時に飼い主さんから話しを聞いて判断していくことになります。

あと犬が足を痛がる原因となるリウマチを関節リウマチといいます。
関節リウマチは免疫介在性多発性関節炎ということもあります。
関節リウマチの原因は免疫の異常です。

犬自身を守る免疫が
自分の関節を攻撃してしまいます。
なぜ関節リウマチになるのか?原因は明らかではありません。
もし関節リウマチだと診断された場合には消炎鎮痛剤や抗リウマチ薬を使って
痛みを抑える治療を行います。

犬猫が足を痛がる場合の重症度の見極め方

見極め方としては足をつけるかどうか?が大事です。
以下を参考にしてください。

犬猫が足を痛がる場合の重症度の見極め方

(1)足がまったくつかなくて挙げたまま
(2)足は地面につくものの明らかに痛がっている
(3)足は地面につくものの体重をかけられないでいる
(4)普段は足をついているがたまに挙げる

(1)がもっとも重症度が高く(4)に近いほど重症度は低くなります。
で、もし(1)の足がまったくつかずに挙げたままなら
骨折の可能性が高いと獣医さんはある程度目星をつけます。

それから痛そうな足を人間の手で動かしてみて
どちらの方向を特に痛がるのか?も重症度の判断としては大事ですね。

あとは押して痛がるかも大事です。
触る程度でも痛がるのか、強く押さないと痛がらないのか?
どちらかによっても重症度は変わってきます。
当然、触る程度で痛がる方がより重症度が高いといえるでしょう。

ただ性格が関係します。
軽く押しているだけなのに過剰に痛がる子もいれば
かなり強く押しているのに我慢して「キャン」と
鳴かない子もいます。
なので、性格を加味して重症度を判断しないと誤診につながってしまうので
注意が必要です。

犬猫が足を痛がる場合の診断方法

以上の情報を前提に
画像診断でより正確に診断していきます。

レントゲンやCTで診断することが多いです。
ただ靭帯が少し切れているとかちょっと伸びているみたいな場合だと
単純なレントゲンでは診断できないこともあります。

なのでレントゲンを撮影すれば
確実に痛みの診断ができるか?
というとそんなことはありません。

それから神経的な痛みの場合は
レントゲンでは通常、わかりません。
正しい診断をするには神経伝達の電位の差をとるような
複雑な検査が必要になります。
なので除外診断で神経の病気かどうか判断していきます。
たとえば「関節の痛みはないし、骨折でもないから
神経の病気で痛みがあるのかな?」みたいな診断方法です。

以上で解説を終わります。

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