犬の雷恐怖症: 飼い主ができるサポートとは?【獣医師解説】

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犬 雷恐怖症

この記事では犬が雷に怖がる理由と、
それにどう対応すればいいのかを解説します。

「うちの犬、雷が鳴ると本当にパニックになるんです。
どんなに抱きしめても落ち着かせられないんです。
どうしたらいいですか?」
こんな悩みを抱えている人はたくさんいます。

実は、雷や花火などの大きな音が原因で、
多くの犬が恐怖を感じて震えます。
これは、犬の耳が人間のものより遥かに感度が高いため、
私たちが聞くよりもずっと大きく感じる音として捉えてしまうから
です。

子供がおもちゃを落とすところ

例えば、あなたがキッチンで夕飯を作っている時に、
リビングで子供が小さなおもちゃを床に落とす音を想像してみてください。
キッチンの音であなたには聞こえなくても、
もし家族に犬の耳を持った人がいたら、
その小さな音もバッチリ聞こえるはずです。
実際に、犬は人間よりも4倍遠くの音を聞き取ることができます。

実験

このことを証明する実験があります。
3mmの玉を3cmの高さから鉄板に落とした小さな音を、
犬がどれだけ遠くから聞き取れるか調べました。
結果、犬は約24m離れた所からでもその音を聞き取ることができたんだそうです。
これは、人間が聞き取ることができる距離のおよそ4倍にあたります。さらに、静かな環境下では、1キロメートル先の足音すら聞き取れるとされています。

これは、たとえ公園で遠く離れた場所からの話し声が人間には聞こえなくても、
犬がその場にいれば、はっきりとその声を捉えることができるほど、
犬の聴覚が非常に優れていることを示しています。
このことから、犬の聴覚の驚異的な能力が理解いただけると思います。

この記事では、犬が雷に怖がる時、飼い主さんはどう対応すれば良いか、
対処法をわかりやすく解説していきます。
あなたの愛犬が雷の時も落ち着いていられるように、
一緒に対策を考えてみましょう。

犬の雷恐怖症の症状

犬の雷恐怖症の症状

雷が鳴ると、犬はすごく怖がることがあります。
これを「雷恐怖症」と言います。

雷恐怖症の犬は、様々な症状を見せることがあります。
具体的には、呼吸が早くなったり、
よだれをたくさん出したり、体を震わせることがあります。

さらに、普段と違って落ち着きをなくしたり、
おしっこを漏らしたり、嘔吐したり、物を壊したり、
逃げ出したり、食欲を失ったりすることもあります。

また、「クンクン」「キュンキュン」といった鳴き声や、
「ワンワン」という吠え声をあげたり、
飼い主さんの呼びかけに反応しなくなったり、
隠れる場所を探したり、食べ物や水を飲まなくなることも見られます。

特に、非常にパニックに陥った犬は、
普段は見せない噛みつきや自傷行為に走ることがあり、
心臓が弱い犬や呼吸に問題を持つ犬にとっては
非常に危険な状態になり得るので、注意が必要です。

犬の雷恐怖症の原因

犬の雷恐怖症の原因

犬が雷を怖がる理由はいくつかあります。
例えば、雷の轟音や突然の閃光が犬を直接驚かせることがあります。
しかし、それだけではなく、気圧の変化や体に感じる静電気のような
現象も犬を不安にさせる要因のひとつです。

犬が雷に激しく反応するのは、このような外的な刺激だけでなく、
犬の先天的な性格や、過去に経験した恐怖体験が影響しています。

また、飼い主が雷を恐れる様子を見せると、
犬も雷を恐れるべきだと学習してしまう場合があります。
実際に、人間を含む多くの生物が
、大きな音や急激な気候変化に敏感です。
例えば、花火の音にお腹が痛くなる人や、
天候が悪化すると体調を崩す人もいます。

もし犬が突然、雷に反応し始めたら、
何らかの健康上の問題が原因かもしれません。
そのような場合は、動物病院で相談し、
愛犬の心身の健康を守り、
雷の季節を共に安心して過ごすための対策を講じましょう。

犬の雷恐怖症の対処法

犬の雷恐怖症の対処法

犬が雷や花火の大きな音でパニックになることがありますよね。
このとき、飼い主さんがどうすればいいか、
みんなが気になるところだと思います。
一番大切なのは、飼い主さん自身が焦らず、
いつもどおりに落ち着いていること
です。

犬は飼い主さんの感情や雰囲気をすごくよく感じ取るから
飼い主さんが不安そうにしていると、
それを察して犬もますます怖がってしまいます。

まず、犬に何もしないことが重要です。
雷が鳴り始めて犬が不安そうにしても、特別に慰めたり、
抱きしめたりしないようにしましょう。
さらに、犬が怖がっていても、
叱ったり罰を与えたりするのは絶対にダメです。
そんな対応は、犬の恐怖心をさらに大きくしてしまい、
飼い主さんとの信頼関係まで壊れかねません。

体調が悪くなってしまったら、
すぐに動物病院に連れて行きましょう。
吐き続けたり、下痢がひどかったり、血便が出たり、けいれんしたり、
失神したりするときは、急いで医者の診察が必要です。
また、雷が怖くて不安そうな様子を見せるときは、
いつも行く獣医さんに相談してみましょう。
不安な行動が、痛みや病気から来ているかもしれないので、
体のチェックをしてもらうことが大事です。

いつもリラックスできる場所を作っておいて、
犬が怖がったときにそこへ自由に行けるようにしてあげることも大切です。
安心できる場所があると、犬もパニックになりにくいです。

もし、症状がひどい場合は、
不安や恐怖を和らげる手段としてサプリメントの使用が可能です。

当院では、雷のような大きな音に反応しやすい、
ひとりでいることが苦手な、
またはストレスを感じやすい犬たちに対して、
以下のようなサプリメントをおすすめしています。
[Himalaya]アンキソケア

以下のような気持ちを和らげるようなお薬を使うこともあります。
クロミカルム(Clomicalm)80mg[犬用]

花火大会がある日や、天気が悪いときなど、
あらかじめ獣医さんと相談してお薬を飲ませることができます。

犬が雷や花火で怖がったときの対応として、
飼い主さんが冷静でいること、
犬が安心できる環境を整えることがとても大事です。
犬が恐怖を感じたときは、優しく対応して、必要ならすぐに医療の手を借りましょう。

犬の雷恐怖症: 飼い主ができるサポートとは?まとめ

まとめです。

雷や花火の大きな音で、
私たちの大切なわんちゃんが怖がってしまうことってありますよね。
実は、犬の耳は人間よりもずっと敏感で、
私たちが感じる音よりも大きく感じてしまうんです。

でも、ご安心ください。犬が雷で怖がったときに、
飼い主さんができることがあります。
この記事では、そんな時にどう対応するか、
具体的な方法を紹介しました。

大切なことは、飼い主さんが慌てず、
いつも通り落ち着いて行動すること

それが、犬を安心させる最初の一歩になります。

犬が怖がっている時は、特に何もしないことが大事です。
余計な慰めや抱っこは、
犬にとって「やっぱり怖いことが起こっているんだ」と
感じさせてしまうかもしれません。
また、もし犬の体調が悪くなったら、
すぐに動物病院に連れて行くことが大切です。

そして、犬が安心できる場所を作っておくことも忘れずに。
もし症状がひどい場合は、獣医師と相談してお薬を使うこともあります。
私たち飼い主が冷静に、そして優しく対応することで、
犬は雷や花火の音に強くなれるかもしれません。

以上で解説を終わります。

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