犬猫うさぎハムスター小鳥の病気、通販で購入できる犬猫のお薬情報を現役獣医師が解説しています。

アポキル3.6mgは錠剤なので
よく飼い主さんから「うちの犬飲まないんですけど。
どうやって飲ませたらいいんですか？」
ってよく相談されます。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

実際アポキルは上記画像のような錠剤です。
だからワンちゃんはそう簡単には飲んでくれません。
せっかく痒みを抑える効果を期待してアポキル3.6㎎錠を
動物病院で処方してもらったのに・・・。
ワンちゃんが飲んでくれなければ意味がないですよね。

そんな状況なのに日本では錠剤タイプのアポキルしかないです。
しかも2022年に日本のアポキル錠値上がりしましたよね。
この影響でアポキルを辞める人が増えました・・・。

すんごい分かります！オレオも飲んでます。
アポキル値上がりしたって言われた時絶望しました😱オレオも薬を飲まないと痒み出るんですが、沢山散歩したりシャンプーして疲れてる日は眠気の方が勝つので薬休みます！あと水分を多めにあげると少し痒みが治まる気がしてます…

— 愛犬オレオの母 (@power0fmusicxo1) September 3, 2022

ところが海外ではチュアブルタイプのアポキルがあるんです。

チュアブルタイプというのはネクスガードみたいなお肉タイプのお薬ってことです。
ネクスガードだったらワンちゃんが喜んで食べてくれます。

1粒3000円のネクスガードはゆっくり食べるワン#柴犬 pic.twitter.com/ZKTemUHZ0g

— 柴犬 まろ (@siba_maro) September 19, 2022

そしてチュアブルタイプのアポキルが海外で販売されているんですね。
日本の動物病院では買えません。

でも、ネット通販なら買えます。
Amazonと同じような感覚で気軽にチュアブルタイプのアポキルを購入できますよ。
詳細はこちらからご覧ください。
⇒アポクエルチュアブル(Apoquel)3.6mg[犬用]

ではここからが本題です。
今回の記事ではアポキル錠の効果と副作用についてわかりやすく解説します。

アポキル錠3.6mgの効果

アポキル錠は『オクラシチニブ』という成分によって痒みを抑えるお薬です。
当院でもボリボリワンちゃんが掻きむしるからということで
アポキル錠を処方します。

だいたい飲み始めて2～3日で「ボリボリ掻かなくなった」
と喜んでくれることが多いです。

母を見つめる翔ちゃん( ˙³˙)~♡

アトピーかアレルギーで、かゆかゆだった翔ちゃんがアポキル錠を半錠1日1回にして再開始！！見事に全くかかなくなった🤤よかったね🤤👏🏼前回みたいに副作用でませんよーに🙏🏼🙏🏼 pic.twitter.com/WSTIlO6Coy

— 翔ちゃん (@sssho0629) December 4, 2017

アポキル、2回目の夜の投与…
たまに思い出したみたいに手足を舐めるけど、あんなけかきむしっていた背中をかかなくなった💕😢

このまま、ずっと調子良いのを祈ります💦今のところ言われてる嘔吐、下痢はなしです(^_^)ありがとうございます💕みんなに感謝です💕

— アメちゃん (@canchi740) July 23, 2016

飼い主さんによっては
愛犬にアポキルを飲ませると劇的にかかなくなるので
『アポキル＝神の薬』と表現する方もいます。

アポキルという神の薬を飲み始めてかかなくなったので、裸の頻度が増えました！

— 岩国怜 (@iwakunily) August 2, 2019

なつさんのアレルギー報告。
フードはDr.sプロからロイヤルカナンセレクトプロティンポテト＆フィッシュに変更。土日は手作り食にしてます。
アタラックスとアポキルを処方されてましたが、今はアポキルで痒みが抑えられてます😊
順調〜次回は薬の変更と通常のフードに変えられるかも！順調！ pic.twitter.com/iCzq2STsY7

— 柴犬なつ (@chocochai_0) January 31, 2021

ではどうしてアポキルを愛犬に飲ませると痒みが治まるのでしょうか？
獣医師的に理屈を言わせていただきますと
『脳に届く痒みの信号をブロックする効果』がアポキルにはあります。

どういうことか？というと
ワンちゃんが痒みを感じて皮膚をボリボリ掻きだしたとしましょう。
この時どういうことが起こっているか？というと、
脳に『かゆい』という信号が神経を伝って脳に伝わっていきます。
そして脳がかゆいと感じ、実際ワンちゃんはかゆいと感じるのです。

ちょっとややこしい話かもしれませんが
アポキルにはかゆいという信号が神経を伝って脳に伝わるところをブロックするという効果があるのです。

つまり、かゆいという信号が脳に届かないから
ワンちゃんは痒いと感じなくなるってことです。
そんなこともあってアポキルをワンちゃんに飲ませれば
痒みが比較的すぐに落ち着くこと、
それとアポキルを飲ませて1日薬効が持続することもあって
処方する動物病院が多いです。

こんな感じでアポキルは即効性のあるかゆみ止めなので
凄く人気があるお薬なのですが・・・。

でも、高いです。
動物病院でよく使う別のかゆみ止めに
プレドニゾロンがあります。
⇒パナフコルテロン1mg(プレドニゾロン)

プレドニゾロンは痒みを劇的に抑えるので
動物病院でよく使われるのですが、ステロイドの一種なので
副作用を怖がる飼い主さんが多いです。

そこでステロイドではないかゆみ止めであるアポキルを
希望される飼い主さんは多いです。
でも、プレドニゾロンの3～5倍程度アポキルの方が高いです。
だから妥協してアポキルをあきらめてプレドニゾロンを希望する飼い主さんもいます。

そんなこともあって
私はネット通販で最安値で買えるアポキルチュアブルをご紹介しています。
チュアブルタイプなので錠剤タイプのものより飲ませやすいです。
しかも安いです。

ちなみにプレドニゾロンなどのステロイドとアポキルの違いですが。
アポキルには先ほど言ったように
かゆみの信号が脳に伝わるところをブロックする効果があります。
でもステロイドはかゆみの信号のもと(炎症のもと）を
体に作らせないようにするお薬です。

です。

アポキルの副作用

ここまでアポキルのよい効果を解説してきました。
でも、どんな薬でもそうですがいい作用（効果）もあれば
悪い作用（副作用）もあります。

アポキルだって副作用があります。
先ほど解説したようにアポキルは痒みのもとが脳に伝わる経路をブロックして
かゆみを感じさせないお薬です。

だから痒みの『もと』は発生しているということ。
ということはアポキルを飲むのをやめたらまたワンちゃんは
ボリボリ痒がり始めるってことです。

またアポキルはステロイドではありません。
でも免疫抑制作用があります。
上記画像はアポキルの説明書ですが『免疫抑制作用』があることが書かれていますね。

アポキルを飲むと免疫力が抑えられてしまうのです。

ティ〜ちゃんですが痒みに関して長期間アポキルとケトコナ使ってたんですけど余り変化が無く、更にアポキルは免疫力が下がる等の副作用があるので治療法変えようかと言う相談をしに病院行ってきます🏥 pic.twitter.com/ABAcmQmcWm

— choppi (@choppi333) January 10, 2023

免疫力が落ちるということは
ばい菌やウイルスがワンちゃんの体に入ってきたときに
戦う力が弱まるってことです。
もちろん戦う力がゼロになるわけではありません。
それは免疫不全といいます。免疫抑制ではありません。

アポキルは免疫抑制なので免疫力が落ちるだけです。
とはいえ、ばい菌をやっつけたりウイルスと戦う力がちょっと弱まるのは事実です。

するとどうなるでしょう？
ばい菌が原因で起こる膀胱炎になりやすくなったり
歯周病になりやすくなったりする可能性があります。
痒みを抑えるためにアポキルを飲ませた結果、
別の病気になる可能性がちょっとだけであっても高まります。

そんなこともあるのでアポキルを長期で飲ませるなら
かかりつけの獣医さんと相談してから決めるようにお願いします。

以上のことを知ったうえで
「アポキルは高いし、副作用もあるのならプレドニゾロンでもいいかな」
ってことでしたら、こちらをおすすめします。
⇒パナフコルテロン1mg(プレドニゾロン)

またアポキルについて別の情報を知りたい方はこちら
⇒アポキル錠を通販で購入しても大丈夫？