
「コンコンコン」
「ゴホンゴホン」と
特に子犬の咳が止まらないなら
ケンネルコフの可能性が高いでしょう。
「ケンネルコフってどんな病気?」
って気になる方はこちらをご覧ください。
⇒ケンネルコフとは?開業獣医師が解説
冬になると当院にもケンネルコフ疑いの子犬が
診察にやってきます。
もちろん私は獣医師です。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
ケンネルコフは英語です。
日本語に訳すと『犬の咳』となります。
「じゃ、犬が咳をしたら、なんでもケンネルコフっていうの?」
と思った方もいるかもしれません。
ですが、そんなこともありません。
ケンネルコフの原因としては
・イヌアデノウィルス2型
・犬パラインフルエンザウイルス
・犬ヘルペスウイルス
・ボルデテラ菌
・マイコプラズマ
などのウイルスやばい菌です。
上記ケンネルコフの原因の多くは
ワクチンで予防することができます。
⇒ケンネルコフワクチンとは?
ただ同じウイルスでもジステンパーウイルスは
ケンネルコフに含めません。
こちらの記事でも解説しています。
⇒犬が吐きそうな咳をしている原因を動画で確認
ジステンパーは命に関わるほどの恐ろしい伝染病ですし
神経症状もでますからね。
上記画像はカフテストと言って犬の喉に刺激を与えて咳が出るかどうか
確認する検査方法のことをいいます。
もしケンネルコフなら犬の喉を『優しく』刺激すると
「ゴホンゴホン」と咳が出ることが多いです。
ケンネルコフは人間の風邪みたいなもの。
喉にも炎症が起きていることが多いため
喉を刺激すると咳が出るんですね。
ここからが本題です。
動物病院で愛犬がケンネルコフだと診断されたとしましょう。
そしていろんなお薬などで治療を受けたとします。
にもかかわらず、3週間とか1か月たっても
ケンネルコフ(咳の症状)が改善しなかったら
飼い主さんとして、すごく心配になりますね。
「もしかして、別の病気なのかな・・・」
「死んじゃうの?」
「このまま治らなかったらどうしよう・・・」
などと、いろんな不安や恐怖がわいてくると思います。
ケンネルコフが治らない場合に考えられること
まず、ケンネルコフですが、
私個人の経験になりますが
1か月くらい治らないことなんてよくあることです。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
とはいえ、咳の症状があっても
元気と食欲があって獣医さんの診察を受けているなら
指示にしたがっておけばよいと思います。
でも、ケンネルコフが3日間治らない場合でも
ワンちゃんに食欲や元気がないなら
精密検査を受けたり、点滴入院治療を受けるべきです。
子犬であろうが成犬であろうが
元気や食欲がないのは命に関わることがあるからです。
もし動物病院を受診していない場合には
夜間救急であってもすぐに行ってください。
犬用ノミダニ駆除薬ブラベクトなら通販サイトで安く購入できます
詳細はこちら⇒ブラベクトチュワブル錠1400mg
ケンネルコフが治らないのは別の病気の可能性があります
ケンネルコフが治らない原因として
誤診の可能性があります。
ケンネルコフ以外に咳の症状がでる病気として
・ジステンパーウイルス感染症
・魚の骨や小枝が喉に刺さった
・塩素消毒を吸入して喉や気管に炎症が起きている
などがあります。
塩素消毒は私が経験したケンネルコフが治らない謎の中で
一番意外でした。
転院してきた子犬でしたが
その病院では「ウイルスが周りに飛び散らないように
サークルを塩素消毒してください」と
飼い主さんに指示していたそうです。
ただ、飼い主さんはキッチンハイターをスプレーで噴霧していたそうです。
当然、空気中に塩素が舞うので、子犬が吸い込みますね。
塩素の臭いを嗅いだことがある方ならわかるでしょう。
ツンツンした刺激臭がしますね。
子犬が塩素を吸い込むと喉を傷めて
「コンコン」咳き込んでしまうことだってあるんですね。
最後にまとめますと、ケンネルコフは1か月くらい治らないこともあります。
でも元気と食欲がないようなら
すぐに動物病院に愛犬を連れて行ってあげてください。