「犬の瞼が下がるとどんな症状が出るの?」
「犬の瞼が下がっている場合、どんな治療をして治すの?」
と心配している方に向けて記事を書いています。
私は獣医師として日々診察しているのですが
ちょうど、犬の瞼が下がっているということで
メール相談を受けました。
そこでこの記事でシェアしたいと思います。
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犬の瞼が下がるとどんな症状が起こる?
飼い主様からの相談内容ここから
12歳になるミックス犬の飼い主です。
最近、涙やけがひどくなってきたので
動物病院に連れて行ったところ、
高齢のため、瞼が下がってきていて
瞼とまつ毛が目ん玉を刺激し、
炎症を起こし赤くなっているとのことで
手術を勧められました。
瞼を数ミリ切って縫合するとのことですが、
12歳という年齢を考えますと、
麻酔で死んでしまわないか、心配しています。
瞼が下がって目ん玉に炎症が起きている場合、
治療方法として手術は一般的なのでしょうか?
また、手術自体は避妊去勢手術みたいに
簡単な部類に入るのでしょうか?
例えば手術に失敗して目ん玉が傷つけられてしまったり、
瞼を切り過ぎて、まばたきができなくなったり
といった、危険性は低いのでしょうか?
かかりつけの獣医師は
「手術そのものはすごく簡単ですよ」と言っていました。
でも、私は不安障害もあり、
また、愛犬も12歳と高齢ですし、
すごく不安と恐怖でいっぱいです。
犬の瞼が下がって症状がひどいなら手術になります
犬の上まぶたが下がってしまう状態のことを眼瞼下垂といいます。
今回、相談していただいた
愛犬の瞼が下がっているというのは眼瞼下垂ということです。
眼瞼下垂は片目だけの場合もありますし
両目ともなる場合もあります。
そして上まぶたの下がり具合で
・軽度
・中等度
・重度
と分けます。
今回相談していただいた飼い主さんの愛犬は
瞼が眼球をこすって
炎症を起こしている状態のようですので
重度になるかもしれません、
もし眼瞼下垂が軽度なら
まつげをカットすることで
眼球への刺激を減らすことができます。
でも、重度なら手術なしで
まつげをカットしても
眼球への刺激は減らないでしょう。
高齢になればなるほど
麻酔のリスクは高くなりますから
早めの手術が必要と思います。
また、麻酔のリスクは単に
年齢だけではありません。
腎臓や肝臓といった内臓の状態や
糖尿病といった病気があるかどうか
により麻酔のリスクは
大きく変わってきます。
この辺はかかりつけの獣医師と
よく相談して下さい。
それから眼瞼下垂の手術方法ですが
一般的には上眼瞼の皮膚を一部切除します。
そして皮膚のたるみを取るように
糸で縫合するだけです。
もし、瞼の内側に生えている毛があるなら
電気刺激で毛根を破壊して
生えてこなくします。
このような手術をするようなら
特殊技術ではないので
技術的に問題が生じることは考えにくいです。
ただ、手術などの治療方法に関して
最終的にはかかりつけの獣医師と相談して
決めるようにお願いします。