生理期間中の犬は避妊手術ができない?開業獣医師が解説

※アフィリエイト広告を利用しています

犬 血尿 ストレス

メスの犬は年に2回程度生理がきます。
人間の生理と同じように、陰部から出血します。
だいたい10日前後は続くんです。

また、犬の生理中にもし雄犬と交尾をすると
妊娠してしまう可能性があります。

この辺は人間の生理と違いますね。
人間の場合、生理中に妊娠することはありませんから。
生理がくる2週間前が妊娠しやすい期間ですね。

逆に犬は生理中が一番妊娠しやすいです。
なので、お散歩中に雄犬が近寄ってこないか心配になりますし
また、生理中は血がポタポタ垂れるので、そういったことで
悩んでいる飼い主さんは非常に多いですね。

そこで避妊手術を検討することになるでしょう。

避妊手術のメリットとして

・生理がこなくなる
・妊娠しなくなる
・生まれて2回目までの生理で手術をすると乳腺腫瘍の予防になる
・生理がなくなるので陰部からの出血がなくなる

などがあります。

そこで動物病院に避妊手術をしてもらいに行くわけですが・・・
ただ、動物病院によっては生理期間中だと犬の避妊手術を受けてくれないことがあります。
飼い主さんとしては「どうして犬の生理期間中って避妊手術ができないの?」
と疑問に感じてしまうかもしれませんね。

そこでこの記事では犬の生理期間中に避妊手術ができないのか?
解説します。

生理期間中、犬の避妊手術は可能?

犬の避妊手術

まず原則として犬の生理期間中であっても
避妊手術をすることは可能です。

私は動物病院を開業している獣医師です。
プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

話は戻って、生理期間中でも避妊手術はできます。
獣医師側の立場からすると
生理期間中に避妊手術をしたくないというのが本音だと思います。

というのは犬の生理期間中というのは
卵巣が大きくなっていて、摘出が少し難しくなったり
血管が全体的に太くなっているので
血管を切った時の出血が生理以外の時期より多くなったりするんです。

なので、生理以外の時期ならほとんど出血せずに
安全に避妊手術ができるけど、
生理期間中だと、出血量が増えるので手術がやりにくくなるんですね。

避妊手術

子宮や卵巣には動脈が走っています。
動脈を切ると天井まで吹き飛ぶほどの勢いで出血します。
生理期間以外なら、動脈も問題なく、結紮して切断できますからほとんど出血しません。

でも、生理期間中だと動脈も太くなっているので
ちょっとしたミスで血管を傷つけてしまい、
出血が止まらなくなることがあるんです。

するとお腹の中が血液だらけになるんですが
どこから出血しているかわからなくなります。
獣医さんは顔面蒼白になりながら
出血している場所を探します。

でも、お腹の中は血液で満たされていて胃や腸といった
内臓さえはっきりと見えない状況になる可能性が否定できません。

そうなると出血多量で犬は死亡します。

そういった危険性を考えて獣医さんは
「生理期間中、避妊手術はやめた方がいいですね」
と言うわけですね。

ただ、超音波メスなどの止血が優れた医療機器を持っていたり
緊急時に対応できるスタッフが多数いる場合には
生理期間中であっても、問題なく犬の避妊手術を行うことができます

なので、設備が整っていたりスタッフが充実している動物病院なら
生理期間中でも避妊手術は可能です。
でも、安全を期して生理期間中の避妊手術を避ける動物病院は多いです。

別に獣医さんの腕が悪いとかそういったことではありません。
そこの院長先生の考え方が大きいのではないでしょうか。

犬の生理期間中に避妊手術ができるか?まとめ

犬の避妊手術と生理期間

生理期間中に避妊手術ができるかどうかは
手術時の問題点だけです。

手術が無事に終わりさえすれば、普通は問題ありません。

あなたがお願いする動物病院の考え方で
生理期間中でも避妊手術をするかどうか変わってくるということですね。

ただ無理は禁物なので、個人的には生理が終わって2から3ヶ月は
避妊手術を控えた方がよい
と思いますけどね。

関連記事

ページ上部へ戻る