犬や猫が多飲多尿になったり頻尿になったりした場合、
尿検査でも尿比重を調べることがあります。
尿比重を測定した時に、正常値より高いあるいは低い場合、
どんな病気や原因が考えられるのでしょうか、
獣医師がわかりやすく解説していきます。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
・ネクスガードスペクトラ(超小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(中型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(大型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(超大型犬用)
犬猫の尿比重
こちらの尿比重のチェック表をご覧ください。
(手作りなので見づらいかもしれませんが・・・)
尿比重は等張尿が1.008から1.012の間、濃縮尿は犬で1.030以上、猫で1.035以上を指します。
等張尿と濃縮尿の間を希釈尿といいます。
等張尿より尿比重が低い尿を低張尿といいます。
前回解説したように濃縮尿(犬で1.030以上、猫で1.035以上)なら
尿比重が高い時に該当し、多飲多尿は否定できるんでしたね。
⇒犬の多飲多尿の原因を獣医師がわかりやすく解説
で、もし尿検査をしてみたところ低張尿だったら(尿比重が低いという意味)
浸透圧性多尿の可能性よりは尿崩症の可能性が高いです。
この辺についてもこちらの記事で解説しています。
⇒犬の多飲多尿の原因を獣医師がわかりやすく解説
浸透圧性多尿の場合は尿は薄くなりません。
専門的には尿比重が1.012から1.030と希釈尿であることが一般的です。
あと、犬の尿比重で正常といえる範囲は1.030〜1.045の間の濃縮尿です。
つまり、尿比重が高い時は正常な濃縮尿の可能性が高いです。
逆に尿比重が低い時の方が病気の可能性が考えられます。
もちろん猫ちゃんの正常値も1.035以上の濃縮尿の状態です。
なので、猫ちゃんの尿比重も高い時より低い時の方が病気の可能性が高いといえるでしょう。