犬にも骨肉腫という病気があります。
人間の骨肉腫と同じように転移します。
私は獣医師として骨肉腫の症例を
たくさん診てきました。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
で、愛犬が骨肉腫だと診断され
その後、亡くなった後
飼い主さんからこんな相談を
受けることがあります。
飼い主さんからの相談ここから
12歳のミックス犬が骨肉腫になり、
先月、虹の橋を渡りました。
ほんの5分ほどトイレに行っている間に
静かに亡くなったようです。
同じ家にいたのに
最後を看取ってあげられなかったことが
残念でなりません。
亡くなる1ヶ月くらい前から
寝たきり状態でした。
亡くなる1週間くらい前から
水をスポイトからしか飲めない状態でした。
最後は失明し
声も出ない状態だったのですが
亡くなった時に
たくさんの尿と血混じりの
下痢便をしていました。
ここで気になることがあります。
肺転移していたのか
どうかということです。
亡くなる3ヶ月前のレントゲン検査では
転移はないとの事でした。
ですが亡くなるころには
転移していたのではないでしょうか?
飼い主さんからの相談内容ここまで。
以下犬骨肉腫の転移について解説します。
・ネクスガードスペクトラ(超小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(中型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(大型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(超大型犬用)
犬骨肉腫の転移について
骨肉腫という病気は骨のガンの一種です。
特に問題になるのは、
骨肉腫からくる激痛と、
肺への転移による呼吸困難の緩和です。
骨肉腫による肺への転移は
高確率で発生します。
ですが最初に骨肉腫と
診断された犬の肺ののレントゲンで
転移を確認できるのは10%くらい
とする文献があります。
ただ、実際はもっと転移している確率は
高いでしょう。
なぜなら肺に転移した腫瘍が
1cm弱くらいの大きさにならないと
レントゲンフィルム上で
確認ができないからです。
つまり、骨肉腫は
非常に肺に転移しやすい腫瘍ということです。
レントゲンで確認できないから
絶対に肺に転移はしていない
とは言えません。
最初にできた骨肉腫を手術で除去した
のにもかかわらず、
しばらくして胸のレントゲンに
以前確認できなかった
肺腫瘍の影が見える、
ということは十分にあり得るのです。
もし亡くなる前、
痛みから飼い主さんに噛みついたり
「クンクン」泣き叫んだり、
あるいは苦しそうな症状が
ほとんどなかったのであれば
週末の苦しみをとる
治療はできていたと感じます。
以上で解説を 終わります。