「混合ワクチンを受けてない犬の入店をお断りします」
とドッグカフェのお姉さんに言われたらムカつくかもしれません。
私は獣医師で、毎日犬の混合ワクチンを注射しています。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
たまに「犬の混合ワクチンって3年に1回でいいんですよね?ネットに書いてあったよ」
と私に言ってくる飼い主さんがいます。
ただ、毎年混合ワクチンを受けてないと
トリミングサロン、ドッグカフェ、ペットホテルなど受けてもらえないところも多いです。ペットのお仕事をしている方は、毎年保健所さんが主催する講習会に参加するのですが
そういったところで、飼い主さんに毎年混合ワクチン接種を受けさせるように
指導されます。
もちろん、日本全国、どこの保健所さんも毎年混合ワクチン接種を
指導しているかどうかはわかりません。
私が関係している地域では毎年混合ワクチン接種を受けさせるよう指導されています。
とにかく愛犬に混合ワクチンを受けさせてないと
トリミングサロンに予約の電話をした時に
「混合ワクチンの証明書がないならお受けできません」
と言われてしまうことがあります。
せっかく車に乗ってドッグランに行ったのに
「混合ワクチンを毎年受けてないなら、お断りします」
と20歳ソコソコのお兄さんに言われてしまうこともあります。
ではそもそも混合ワクチンとはどういったワクチンなのでしょう?
この記事では犬の混合ワクチンとはどういうワクチンなのか、解説します。
・ネクスガードスペクトラ(超小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(中型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(大型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(超大型犬用)
犬の混合ワクチンとは
犬の混合ワクチンとは、複数の感染症を予防するために作られたワクチンのことです。
たとえば犬のパルボウイルス感染症やジステンパーウイルス感染症、
他にもレプトスピラというばい菌で起こる病気などを1本の注射を打ってもらうだけで
予防できてしまいます。
私が経営している動物病院では
犬の混合ワクチンも複数の種類、用意しています。
たとえば混合ワクチンといっても
・5種ワクチン
・6種ワクチン
・8種ワクチン
・9種ワクチン
・10種ワクチン
などがあります。
5種は5種類、10種は10種類の病気を予防できます。
●種というのは病気を予防できる数を意味しているわけですね。
で、犬の混合ワクチンには
・コアワクチン
・ノンコアワクチン
の2種類があります。
以下、詳しく解説していきます。
犬の混合ワクチンに含まれるコアワクチンとは?
コアワクチンとはどんな場所で犬が生活しているにしても
受けた方がよいワクチンのことをいいます。
『コア(中核となる)』ワクチンという意味ですからね。
犬の混合ワクチンに含まれるコアワクチンには
・ジステンパーウイルス感染症
・犬のパルボウイルス感染症
・犬伝染性喉頭気管炎(アデノウイルス2型)
・犬伝染性肝炎(アデノウイルス1型)
があります。ちなみにアデノウイルス2型ワクチンを受けると
アデノウイルス1型を同時に予防することができるようになっています。
・ネクスガードスペクトラ(超小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(中型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(大型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(超大型犬用)
犬の混合ワクチンに含まれるノンコアワクチンとは?
ノンコアワクチンとは犬が住んでいる地域やライフスタイルによっては
受けた方がよいワクチンのことをいいます。
たとえば田んぼのあぜ道を散歩する犬なら
レプトスピラという感染症にかかる可能性があります。
なのでレプトスピラの入った混合ワクチンを受けた方がよいわけですね。
ノンコアワクチンには
・レプトスピラ感染症
・犬パラインフルエンザウイルス感染症
・犬の気管支敗血症菌(ボルデテラブロンキセプティカ)
があります。
以上で犬の混合ワクチンとはどういうワクチンなのかについての解説を終わります。