「トイレを我慢したら膀胱炎になるよ」
って人間の世界では当たり前の話かもしれませんね。
ただ、どうしてトイレを我慢したら膀胱炎になるか、ご存じですか?
また、犬の場合もトイレを我慢したら膀胱炎になりやすくなります。
今回の記事ではなぜ人間や犬はトイレを我慢したら膀胱炎になりやすくなるのか?
獣医師の立場から解説させていただきたいと思います。
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犬の膀胱炎の原因
トイレを我慢したら膀胱炎になる理由について解説する前に
そもそもどうしてワンちゃんって膀胱炎になるのでしょうか?
獣医学的には膀胱炎の原因は犬と猫ではまったく違います。
猫ちゃんはストレスが原因で起こります。
「ストレス?私、猫に嫌がらせなんてしてませんよ!」
みたいに怒る方がまれにいますが、
私が言いたいストレスというのはそういうことではありません。
詳しくはこちらの記事でかなり細かく解説しています。
⇒猫特発性膀胱炎の原因・治療について獣医師がわかりやすく解説
次にワンちゃんの場合、膀胱炎の原因はばい菌になります。
ばい菌が膀胱に感染し増殖し、膀胱の粘膜を痛めつけ
膀胱炎を発症します。
「でも、どっからそのばい菌とやらが膀胱にやってくるの?」
と思った方もいるかもしれません。
ばい菌はワンちゃんの陰部にくっついています。
陰部にくっついたばい菌がオシッコの通り道である尿道に入って
そのまま膀胱まで逆流していくんですね。
ところでメス犬の方がオス犬より尿道が短いです。
また人間も女性の方が男性より尿道が短いです。
尿道が短いと陰部から入ったばい菌が尿道を通って膀胱に到達しやすいです。
当たり前ですね。
上記画像をご覧ください。
左の滑り台の方が短く、右の滑り台の方が長いですね。
もし同じスピードで滑り台(尿道と同じ)を登ったとしたら
どっちの方が楽に、しかも素早く登れますか?
もっというと、滑り台の上から水(オシッコと同じ)を流したら
どっちの方が滑り台を登り切れる可能性が高いですか?
簡単ですね。
滑り台が短いほうが登り切れる可能性が高いですね。
これと尿道は同じです。
オシッコ(水)を膀胱から流してくるわけですが、
尿道が短い女性やメス犬の方が男性やオス犬よりも
ばい菌は膀胱にたどりつきやすいです。
だからメス犬や女性の方がオス犬や男性よりも膀胱炎になりやすいわけです。
ではここまで踏まえて、ではどうしてトイレを我慢すると
膀胱炎になりやすくなるのでしょう?
なぜオシッコを我慢すると犬は膀胱炎になるの?
トイレを我慢する(オシッコを我慢する)ということは
膀胱から尿道にオシッコを流さないってことですね。
先ほどの滑り台の例で考えてください。
陰部からばい菌が尿道を滑り台を登るみたいに逆流してくるわけです。
そんなときにもしオシッコが膀胱から流れてくれば
逆流してくるばい菌は陰部まで押し戻されますね。
でもオシッコを我慢していたら
特に尿道が短いメス犬や女性だと、膀胱というゴールまで
ばい菌はたどり着いてしまうわけです。
そしてばい菌が膀胱で増殖しながら痛めつけ
膀胱炎が成立してしまうわけです。
これがトイレを我慢したら膀胱炎になりやすくなる理由でした。
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なぜ犬はトイレを我慢してしまうのか?
おそらくあなたの愛犬は外でないとオシッコをしないのでしょう。
これがトイレを我慢してしまう原因です。
つまりお家のペットシーツでオシッコをする癖がついてないから
お散歩に連れて行かない限りオシッコをしないわけです。
結果、陰部から尿道に侵入したばい菌が膀胱に侵入してしまい
膀胱炎を発症してしまうのです。
お外でないとオシッコをしないにしても
お散歩に連れていけばよいわけですが、
大雨の日とかお仕事の日だと、どうしても愛犬をお散歩に連れていけませんね。
結果、愛犬にトイレを我慢させてしまうことになります。
そうならないためにもお家でもオシッコができるようにトレーニングしましょう。
こちらの書籍で勉強することをおすすめします。
⇒気になる犬のトイレのしつけ 実例でわかる即効解決 [ 愛犬の友編集部 ]