- 2024-5-9
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- ステロイドがアポキルに勝る時!知っておきたい犬の痒み治療法【獣医師解説】 はコメントを受け付けていません
みなさん、こんにちは!獣医師です。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
犬のアトピー性皮膚炎の治療において、
最も一般的に使用されるオクラシティニブ(アポキル)と
ステロイドの違いについて詳しく見ていきましょう。
これら二つの治療法はどちらも痒みを管理する点で似ていますが、
重要な違いもあります。
・ネクスガードスペクトラ(超小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(中型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(大型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(超大型犬用)
ステロイドの独特な効果
目次
ステロイドは、アポキルと比較して以下のような特有の利点があります。
(1)即効性と効果の範囲の正確な比較
アポキルとステロイドはどちらも約70%の犬に対して効果があるとされ、
痒みの管理において即効性を示します。
両薬剤は内服後約4時間で痒みが約30%減少すると言われていますが、
アポキルの方がステロイドよりも若干早く効くことが報告されています。
ただし、この効果の差は非常に微妙であり、
どちらの薬も速やかに痒みを抑えることができます。
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実際には、ステロイドもアポキルもほぼ同時に効き始め、
どちらも迅速に痒みを軽減することが可能です。
このため、薬選びの際はその他の特性や副作用、
犬の症状に合わせて選択することが重要です。
このように、犬のアトピー性皮膚炎における治療選択は、
ただ単に効果の速さだけでなく、
症状の性質や持続性、副作用のリスクなど、
総合的な判断が求められます。
(2)赤み、ただれ、皮膚の厚みへの効果
アポキルが痒み神経に作用するのに対し、
ステロイドは皮膚の赤みやただれ、
厚みを減少させる作用があります。
これはアトピー性皮膚炎において非常に重要で、
特に症状が重い犬にとって効果的です。
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(3)特定の犬種での有効性
柴犬のような犬種では痒みが主体の症状であることが多いですが、
フレンチブルドッグやウェスティーのような犬種では、
皮膚の赤みやただれ、厚みが顕著な問題となることがあります。
これらの犬種においては、ステロイドがアポキルよりも
優れた選択肢となることがあります。
(4)ベトベトする皮膚への対応
アポキルが痒みのみに作用するのに対し、
ステロイドは皮膚がベトベトする症状にも対応可能です。これは油や汗によるもので、痒みをさらに悪化させる要因にもなり得ます。
ステロイド使用の検討
獣医師は、個々の犬の症状を評価し、アポキルかステロイドのどちらが適切かを判断します。犬の種類や具体的な症状によって最適な治療法が異なるため、各症状に合わせて薬を選択することが重要です。
・ネクスガードスペクトラ(超小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(中型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(大型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(超大型犬用)
まとめ
ステロイドは痒みだけでなく、赤みやベトベト、ただれを抑える効果があるため、特定の状況下でアポキルよりも優れた選択肢となることがあります。しかし、多くの飼い主がステロイドの使用に抵抗を感じることも事実です。
安心してステロイドを使用できる方法について、
今後詳しく解説していく予定です。犬の健康と快適な生活を支えるため、最適な治療法の選択が求められます。