ピモベハートとベトメディンの3つの違い【獣医師監修】

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ピモベハートとベトメディンの違い

以前まで犬の僧帽弁閉鎖不全のお薬としてベトメディンとピモベハートについて解説してきました。
ピモベハートは何のジェネリック?
犬のベトメディンとピモベハートは同じ?
僧帽弁閉鎖不全症の原因

他の動物病院から転院してきた飼い主さんから
「ベトメディンからピモベハートにお薬変えられたんだけど、違いでもあるんですか?」
みたいな相談を受けることがあります。

ですので、この記事では
ピモベハートとベトメディンの違いを3つ挙げてみたいと思います。
プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

ピモベハートとベトメディン の違い1

ピモベハート5㎎

ピモベハートはベトメディンのジェネリック薬となります。
「ジェネリック薬って何?」と思った方もいるかもしれません。

ジェネリック薬とはいろんな試験をした結果、
元のお薬と同等であると国が認めたもののこと
です。

つまり、ピモベハートはベトメディンの後にできたお薬だけど、
ベトメディン=ピモベハートと考えていいよと国に認められたお薬だってことです。
ただベトメディン=ピモベハートかもしれないけど、
同じ会社が作っているわけではありません。

だから、100%ピモベハートとベトメディンが同じとは言い切れません。
そういった意味ではピモベハートとベトメディンでは効き具合が
ワンちゃんによって違ってきたり、副作用が違って来たりする可能性が否定できません。
そういった意味での違いはあります。

ピモベハートとベトメディン の違い2

ピモベハートとベトメディン

ピモベハートは前述のとおり、
ベトメディンのジェネリック薬です。
なので、基本的には同じお薬です。

でも、上記動画をご覧になってください。
同じ量(同じ体重のワンちゃんなら同じ粒数飲むことになります)でも
粒の大きさがベトメディンとピモベハートは違いますね。

ベトメディンのジェネリック薬であるピモベハートの方が
圧倒的に小さい
ですね。
(ピモベハートがピンク色で、ベトメディンが薄い茶色)

最近よくあるのがベトメディンは粒が大きくて
愛犬が飲めないからピモベハートに変更する事例ですね。

基本的にピモベハートもベトメディンも同じタイプのお薬なので
粒の大きさや飲みやすさでお薬を選ぶという方法もありでしょう。

ベトメディンやピモベハート(ネットではセーフハートチュアブルという名前)は個人輸入という方法ならネットで購入できます。

詳しくは以下クリックしてご覧ください。
1.25㎎は小型犬用で5㎎は中型犬から大型犬用です。

ベトメディン・フレーバー錠1.25mg犬用 (Vetmedin Flavour Tablets)
ベトメディン・チュアブル錠5mg犬用 (Vetmedin Chewable Tablets)
セーフハートチュアブル(Safeheart)犬用1.25mg
セーフハートチュアブル(SafeHeart)犬用5mg

ピモベハートとベトメディン の違い3

ピモベハートとベトメディンの違い
ピモベハートはベトメディンのジェネリック薬です。
ベトメディンは開発するのに多額の研究費用がかかっていますが
ピモベハートはある程度ベトメディンのマネができるので
費用が少なくて済みます。

なのでピモベハートの方がベトメディンよりも圧倒的に安いです。
しかもピモベハートの方がベトメディンよりも粒が小さくて飲みやすいです。

なので当院では基本的にはピモベハートをお勧めしています。
ピモベハートはネットではセーフハートチュアブルとして販売されています。
詳しくはこちらをご覧ください(1.25㎎は小型犬、5㎎は中型犬から大型犬用です)。

セーフハートチュアブル(Safeheart)犬用1.25mg
セーフハートチュアブル(SafeHeart)犬用5mg

ピモベハートとベトメディンの使いどころ

ピモベハートとベトメディン

ワンちゃんが僧帽弁閉鎖不全を発症し、
すごく症状が悪化してくると肺に水が溜まるようになります。
これを肺水腫といいます。

肺水腫が起きると、肺にたまった水の影響で
呼吸がうまくできなくなり、
呼吸困難を引き起こし命を落とすこともあります。

フロセミド

この場合にはラシックスなどの利尿剤を利用します。
利尿剤でいっぱいオシッコを出させることで
体内の水分を減らし、結果的に肺にたまった水を減らそうとします。
犬に使用できる利尿剤の種類一覧【獣医師監修】

ただ、利尿剤を長期間使うと腎臓などに悪影響が出たりして
かえって寿命を縮めることもあります。

なので、肺水腫が改善されたらすぐに利尿剤の量を減らすか利尿剤をやめることが多いです。

ピモベハートとベトメディンの違い

それから肺水腫がなくても僧帽弁閉鎖不全だと診断された場合には
今回の記事のテーマとなるピモベハートやベトメディンで治療します。

ピモベハートやベトメディンは心臓に作用するだけでなく
血管も広げる作用があるので、
心臓病で血圧が上がっているワンちゃんに使うことがあります。

そんなピモベハートやベトメディンですが、
これらのお薬は2016年に発表された論文によると
僧帽弁閉鎖不全のワンちゃんにこれらのお薬を飲ませたケースと飲ませないケースでは
飲ませた方が心不全になるまでの期間を約15か月伸ばしたということです。

つまりピモベハートやベトメディンを飲んだ方が
ワンちゃんが心不全になるまでの期間を15か月間遅らせることができるわけです。

言い方を変えると、
ピモベハートやベトメディンを飲んだ方がワンちゃんの寿命が15か月伸びる可能性があるということです。

ワンちゃんの1年(12ヶ月)って人間の約4年(48か月)に相当します。
なので、ピモベハートやベトメディンで15か月寿命が伸びる可能性があるってことは
48×15÷12=60
人間でいったら約60か月(5年)長生きできる可能性があるってことです。

これだけの長期間をピモベハートやベトメディンで快適に生きていくことができるなら
かなり有益なお薬だといえるでしょう。

とはいえ、長生きできる『可能性』であって絶対ではありません。
もっというとポイントを外すといくらピモベハートやベトメディンを服用しても
意味がなくなる可能性があります。

どんなポイントか?というと、
ピモベハートやベトメディンは獣医さんから「初期の僧帽弁閉鎖不全ですね」
といった感じでなるべく早い時期から使用したほうが良い
と言われています。

逆にいうと肺水腫状態のワンちゃんが
ピモベハートやベトメディンをスタートしても
長寿を期待できないということです。

ですので、初期の僧帽弁閉鎖不全であっても
できるだけ早くピモベハートやベトメディンを愛犬に飲ませ始めた方がよいでしょう。

ベトメディンやピモベハート(ネットではセーフハートチュアブルという名前)は個人輸入という方法ならネットで購入できます。

詳しくは以下クリックしてご覧ください。
1.25㎎は小型犬用で5㎎は中型犬から大型犬用です。

ベトメディン・フレーバー錠1.25mg犬用 (Vetmedin Flavour Tablets)
ベトメディン・チュアブル錠5mg犬用 (Vetmedin Chewable Tablets)
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