犬の低血糖|適切な処置法を獣医師が解説

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犬 低血糖 処置

愛犬が低血糖を起こした場合、
放っておくとバタバタと痙攣を起こし命を落とすことがあります。
プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

低血糖を起こす原因はこちらで解説しました。
犬が低血糖を起こす原因【開業獣医師監修】

今回の記事では低血糖を起こしたワンちゃんに対して
どのような処置をするのか、わかりやすく解説します。

低血糖を起こした犬対処法

犬 低血糖 処置

まず犬が低血糖で痙攣などの発作を起こした場合には
グルコースを使って処置します。

動物病院だったら10%から20%くらいのグルコースを体重1㎏あたり3mL程度、
10分くらいかけてゆっくりと静脈注射します。

どうしてゆっくりと静脈注射するのか?
というと別の記事で解説したように成犬が起こす低血糖の多くはインスリノーマという腫瘍が原因で起こるからです。
犬が低血糖を起こす原因【開業獣医師監修】
犬のインスリノーマの症状を獣医師が解説

インスリノーマなどの腫瘍が原因で低血糖を起こしているケースだと
グルコースを急速に静脈注射しても
大量のインスリンが体内で分泌されるために、
急激に血糖値が再度、下がってしまう可能性がある
からです。

上記は静脈注射による対処法なので動物病院でしか対処できません。
ただ、夜間や休診日で動物病院が開いてないケースもあるでしょう。
そんな場合には家庭で処置するしかありません。

家庭だったら犬用のブドウ糖を飲ませます。
『犬用』でお願いします。

おすすめできる犬用のブドウ糖はこちらです。
[ゲンダイ]犬用栄養補助食・ブドウ糖α
(ご使用は自己責任となります。ご了承ください)

上記のような処置が功を奏したなら
たいてい処置後5分くらいで症状が回復してくるでしょう。

ブドウ糖やグルコースによる処置の場合、
再度、低血糖による発作が起こっても繰り返し使用できます。
言ってもグルコースやブドウ糖という体内で必要な成分ですからね。

グルコースで処置しても低血糖が改善しない場合は・・・

もしグルコースやブドウ糖で処置しても
愛犬の低血糖が改善しない場合には
どうにかして動物病院に連れて行ってください。

この場合、グルカゴンというお薬を体重1㎏あたり50ng静脈注射して処置することが多いです。
そして、頻繁に血液検査して、血糖値の上がり具合で
グルカゴンの量を調節していきます。

とにかくグルカゴンを使用するときは
グルコースによる処置で血糖値が改善できないケースとなります。
たいてい成犬のインスリノーマという腫瘍が多いでしょう。

だいたいグルカゴンを注射して血糖値が60㎎/dL以上(正常の範囲に入った数値という意味)に回復するのに
7時間程度かかることが多いです。

続いてこちらの記事をご覧ください。
犬の血糖値を人間用の測定器で調べても大丈夫?【獣医師解説】

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