「ジェネリックのお薬なら激安価格で手に入りますよね?」
と犬の診察に来た飼い主さんに言われることがあります。
もちろん私は毎日ペットの診察をしている獣医師です。
⇒プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ
どうせお薬を処方してもらうならジェネリックのお薬にして安く手に入れておいて、浮いたお金で家族みんなで焼き肉を食べに行く方もいますからね。
ハラミを網の上でジュージュー焼いて
フワーッと上がってくる白い煙を吸いながら
タレをつけて口に入れると
すごく柔らかくて食べた瞬間にとろけてしまいます。
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ジェネリック医薬品を選べば
そういうおいしい思いができることがあるんですね。
ところでジェネリック医薬品の定義を知っていますか?
お薬は製薬会社で働いている研究者が
何年もかけて、マウスなどを使って動物実験を繰り返しながら
何億円もの研究費を使って開発されているんです。
そうやって、高額な研究開発費を使ってたくさんの優秀な研究者が
開発したお薬を新薬とか先発医薬品といいます。
先発医薬品をそのまま世間に出してしまうと
他の製薬会社がパクッて出してしまいます。
何億円の研究開発費を使わず、しかも何年もかけて研究することなく、
すぐに同じお薬を作って世間に出すことができてしまうわけです。
それだと先発医薬品を作った製薬会社はたまったものではありません。
そこで特許を取得します。
特許を取得しておけばほかの製薬会社はそのお薬の製造方法がわかっても、同じお薬を世間に出すことができません。
ただ、特許って20年で切れてしまうんです。
特許を取得して20年たったら他の製薬会社も同じ成分のお薬を作ることができます。
そうやって特許が切れたために他の製薬会社が作ったお薬をジェネリック医薬品といいます。
ジェネリック医薬品は何年も研究して作る必要がありません。
研究開発費が新薬よりもかからないわけです。
だからジェネリック医薬品なら安い金額で手に入れることができます。
ではここからが本題です。
犬の心臓病のお薬にピモベハートがあります。
実はピモベハートはジェネリック医薬品です。
ピモベハートは何のジェネリックなのでしょう?
・ネクスガードスペクトラ(超小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(小型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(中型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(大型犬用)
・ネクスガードスペクトラ(超大型犬用)
ピモベハートは何のジェネリック医薬品?
上記画像をご覧ください。
ピモベハートの説明書とベトメディンというお薬の箱です。
どちらもピモベンダン製剤と書いてありますね。
で、ピモベハートはベトメディンよりも後に出ています。
つまり、ピモベハートはベトメディンのジェネリックってことです。
だからベトメディンよりもピモベハートの方が安い値段で処方できます。
なので当院では、ベトメディンではなくピモベハートを
処方することが多いです。
また、ピモベハートは値段がベトメディンより安いだけでなく
錠剤が小さくて犬が飲み込みやすいので
よい意味で進化してしているなと個人的には感じています。
最後にまとめますとピモベハートはベトメディンのジェネリックです。