猫の糖尿病の原因【獣医師監修】

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インスリン

今回の記事では猫ちゃんが糖尿病を発症する原因について
実際に診断・治療に従事している獣医師がわかりやすく解説していきたいと思います。
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猫の糖尿病とは?

猫の糖尿病

猫の糖尿病というのはどんな状態を指しているのでしょう?

猫の糖尿病とは

持続的な高血糖状態
・尿糖(オシッコに糖分が混ざる)が陽性

の状態のことです。

上記猫の糖尿病の定義の中でも特に重要なのが『持続的』という言葉です。
なぜかというと、猫ちゃんって緊張・ストレス状態で採血すると
血糖値なんてすぐに上がってしまうから
です。

たとえば本当なら血糖値が80㎎/dLくらいで正常なのに
緊張状態で採血すると、250㎎/dLくらいまで血糖値が上がることがあります。
こんな数字が出たら、獣医師としては「糖尿病ですね」って言いたくなりますからね。

これが犬ならまったく話が変わってきます。
犬の採血だと、いくら採血時に緊張・ストレス状態でも
猫ちゃんほど血糖値が上がりません。

ですから、猫ちゃんの血糖値が高いからといって
本当に持続的に(いつ採血しても)血糖値が高い状態なのかどうかというのが
問題になってくるわけです。

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猫の糖尿病と腎臓の関係

腎臓

腎臓

腎臓を顕微鏡レベルで見ていくと、
尿細管というものがあります。

尿細管

尿細管はオシッコの元になるものを再度吸収(再吸収)し、
必要な栄養がオシッコとして外に出ていかないようにしています。

尿細管がないと、異常なくらい大量のオシッコが出ることになりますし
栄養分もどんどん体の外に出ていきます。
そういった意味で尿細管は生きていく上ですごく重要な役割を担っているわけですね。

ところで腎臓にある尿細管が再吸収できる量って限界があります。
たとえば糖分であるなら、
犬で200㎎/dL前後、猫で240mg/dL前後です。

ですので、犬だと血糖値が200㎎/dLくらいの高さになると
尿細管で再吸収できなくなって
オシッコから糖分が出てきます。

これが尿検査で糖がひっかかったってやつです。
犬に対して猫は血糖値が240㎎/dLくらいになると尿細管で再吸収できず
オシッコに糖が混ざるようになってきます。

ただ、採血時に猫ちゃんを無理やり押さえつけてストレスを与え、
血糖値が高くなったくらいでは尿糖としてはでてこないこともあります。

とはいえ、こんな現象が起こることもあります。
「血糖値は高くないけど、尿検査で糖がひっかかっちゃった・・・」
みおたいな現象です。

先ほども言いましたが、血糖値が高いと腎臓の尿細管で再吸収がうまくできず
オシッコに糖が混ざるわけですね。
じゃ、どうして血糖値が高くないのにオシッコに糖が混ざることがあるのでしょう?
腎臓の尿細管がダメージを受けている可能性があります。

なので、血糖値が高くないけど、尿糖(オシッコに糖が混ざる)というのは
腎性糖尿といって糖尿病とは別の原因
となりますので知っておいても損はないかなと思います。

とにかく、腎性糖尿だと尿糖が出てくるくらいまで
尿細管がダメージを受けている状態です。
ここまでくると、別に糖の再吸収『だけ』ができないわけでなく、
タンパク質を吸収できなくもなるでしょうし、
ナトリウムとかカリウムといった電解質のバランスもおかしくなるでしょう。

そんな状態をファンコニー症候群といいます。
ファンコニー症候群について【獣医師解説】
(上記リンク先は犬で解説しましたが、内容は猫ちゃんにも当てはまります)

ですので、血糖値が高くないのに
オシッコに糖が混ざるファンコニー症候群と糖尿病は
全く違う病気ですので、間違わないようにお願いします。

話を元に戻します。

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猫の糖尿病|診断の重要性

猫の糖尿病

猫の糖尿病とは

持続的な高血糖状態
・尿糖(オシッコに糖分が混ざる)が陽性

の状態のことでしたね。

で、『持続的』に血糖値が高いかどうか、
どうぶつ病院ではしっかりと診断をつけることが重要になってきます。

どうやって診断するか?というと、別の記事で解説しようと思っていますが、
フルクトサミンとか糖化アルブミンを調べることで診断することができます
つまり、単純に血糖値だけ測って「糖尿病ですね」みたいな診断は
特に猫ちゃんではあり得ないってことですね。

それでは本題の猫ちゃんが糖尿病を発症する原因について解説していきます。

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猫の糖尿病|原因

猫の膵臓

では猫ちゃんは糖尿病になることがあるのでしょう?
まず上記画像をご覧ください。
そして膵臓(すいぞう)の位置を確認してください。

膵臓には膵島(すいとう)細胞という細胞が存在しています。
膵島は別名ランゲルハンス島ともいわれます。

もしかしたらランゲルハンス島という用語は中学校の理科や高校の生物で
習った方もいるのではないでしょうか。

まぁとにかく

膵島(ランゲルハンス島)細胞には

・α細胞
・β細胞
・δ細胞
・PP細胞

などがあり、β細胞が血糖値を下げるインスリンに関わっています。

で、この膵島(ランゲルハンス島)にアミロイドという物質が沈着することが原因で
猫ちゃんが糖尿病を発症することがある
のです。

アミロイドという物質はナイロン状の
異常な蛋白質の一種です。
全身どの場所にもアミロイドは沈着でき、
沈着した部位を痛めつけます。

なので膵島にアミロイドが沈着したら、
膵臓が痛めつけられ、結果、インスリンをうまく分泌できなくなり
糖尿病を発症することがあるわけですね。

他の原因としてはランゲルハンス島の
β細胞の形がおかしくなる(専門的には空砲化とか変性)ことで
糖尿病を発症したりすることがあります。

あるいは、慢性膵炎が原因で糖尿病を発症することもあります。

つまり、

猫の糖尿病の原因は

・膵島にアミロイドが沈着する
・β細胞の形がおかしくなる(空砲化、変性)
・慢性膵炎

の3つがあります。

猫ちゃんの場合、慢性膵炎が原因で起こる糖尿病が多いですね。
で、慢性膵炎による糖尿病を膵炎後糖尿といったりします。

猫ちゃんの糖尿病はⅡ型の糖尿病が多いと言われています。
ただ、Ⅱ型も膵炎とかβ細胞の形がおかしくなるなどによって
Ⅰ型の糖尿病にになっていきます。

ちなみにⅡ型糖尿病はインスリンは膵臓から分泌されるけど
血糖値が下がらない糖尿病のことで、
Ⅰ型糖尿病はそもそもインスリンが膵臓から分泌されないから
血糖値が下がらない糖尿病のことです。

猫ちゃんの場合、膵炎にともなっておこる糖尿病が多いので
20%くらいは一過性の糖尿病だというデータもあります。

一過性の糖尿病とは一時的に糖尿病だと診断されるけど、
寛解する(一応治るけど、ずっと糖尿病の警戒が必要という意味)ことをいいます。
つまり膵炎によって膵臓が一時的にダメージを受けたけど、
膵炎が改善したら、膵臓がダメージを受けないために
血糖値が正常な状態に戻るということです。

続いて猫ちゃんが糖尿病を発症した場合、
どんな症状がでるのか、解説したいと思います。
猫糖尿病の症状【獣医師監修】

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