犬はブドウを食べれる?開業獣医師が解説

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犬 ブドウ 食べれる

「犬はブドウを食べれるの?」
と診察中に飼い主さんからよく質問されます。

もちろんこの記事を書いている私は獣医師です。
詳しくはこちらをご覧ください。
プロフィールと当ブログを作ることになったきっかけ

話は戻って、飼い主さんはどうしてブドウのことを心配するのでしょう?
たとえばもし愛犬がブドウを食べたら、急にフラフラしてきて
息が「ハーハー」と荒くなってきて、舌の色が真っ白になってきて
水みたいなウンチをブリブリと漏らして、「ゲーゲー」嘔吐しながら
死んでしまうのではないか、という恐怖を感じている飼い主さんが多いですね。

では実際のところどうなのでしょうか?

この記事ではワンちゃんはブドウを食べれるのか?
もし食べたら病気になってしまうのか、解説したいと思います。

犬はブドウを食べれるか?

レーズン

まず犬はブドウを食べれるかどうかですが、
食べることはできます。

でも、食べると病気になってしまうことがあるんです。

生のブドウだけでなく
・干しぶどう
・レーズン
・レーズン入りのクッキー
・レーズン入りのパイ
・レーズン入りのアイスクリーム

なども犬に食べさせるのは大変危険です。

また、ブドウの中でも中身よりも皮の部分の方が病気になりやすいと言われています。
ではどんな病気になってしまうことがあるのでしょうか?

犬がブドウを食べるとどんな症状がでる?

ブドウ

犬がブドウを食べると急性腎不全を起こすことがあると言われています。
ブドウを食べて2時間から3時間くらいで、突然、ワンちゃんは息苦しくなってきて
「ハーハー」としながら、「ゲボ、ゲボゲボ」と黄色い胃液や
消化されてドロドロになったブドウなどを吐き出します。

それから、水のような臭い下痢便を「ブリブリブリ、シャー」と
苦しそうな表情で腰を丸めながら、出します。

もちろん食欲もなくなるので、
いつも、「キャンキャン」と甲高い声で喜びながら食べていたフードも
まったく興味を示さなくなります。

そしてどんどん、愛犬はフラフラになってきて
立っているのもやっとの状態になって、倒れてしまうこともあります。

「大丈夫!?」と飼い主さんが悲鳴をあげながら
動物病院を受診した場合、動物病院では血液検査をします。

血液検査ではBUNとCREという数値が異常に高くなります。
これが急性腎不全と言われる状態です。

救急医療

こうなると、強制入院になり、点滴で
体内にたまっている有害な物質をおしっことして出していく治療をします。
でも、ここまでひどいと助からないことがほとんどです。

動物病院から
「残念ですが、お亡くなりになりました」と
電話がかかってきます。

ちなみにどれくらいの量のブドウを食べたら
愛犬は急性腎不全を起こすことがあるのでしょう?

諸説様々ですが、体重1kgあたり32gのブドウを食べると
愛犬は急性腎不全を起こす可能性があると言われています。

たとえば10kgの愛犬なら320gのブドウを食べると急性腎不全を起こす可能性があるわけですね。

ただ、具体的にブドウの中のどんな物質が愛犬を急性腎不全に陥れるか、
わかっていません。

なので、どれくらいの量のブドウを食べたら危険か
100%わかっているわけではないです。

ということで、愛犬にブドウを1gたりとも与えない方が無難でしょう。
最後にまとめますと、犬はブドウを食べれるけど
もしかしたら急性腎不全を起こして突然死することもあるので
食べさせないようにお願いします。

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